Googleアドセンスには、自動広告というシステムがあります。
これは2018年2月にリリースされた新しいタイプの広告で、Googleがあなたのサイトの中で最も広告配置に適した場所に適した広告を自動で設置してくれるという優れものです。
今回はこの自動広告の設置のメリット・デメリットや設置方法についてお伝えいたします。
自動広告の特徴
まず、自動広告の特徴ですが、「ON」にするだけでサイト内で最適とGoogleが判断した場所に勝手に広告が表示されるようになるところです。
前回説明した広告ユニットを自分で設置する方法は、初心者には少々難しい部分もありますが、自動広告の設置は非常に簡単なのが良いところです。
実装方法としては、完全に自動広告に任せてしまう方法と、自分で作った広告ユニットと併用する方法がありますが、私は後者をおすすめします。
完全に自動広告だけにしてしまうと、意図しない変なところに表示されたり、表示してほしいと思うところに表示してくれなかったりするためです。
私は見出しが3〜4個程度あるような標準的な記事に配置することを考えた広告ユニットを作っていますが、記事の内容が長くなった時に補完することを目的として自動広告を使っています。
また、自動広告ならではの広告として、「アンカー広告」「モバイル全画面広告」という広告があります。
これらは広告ユニットでは作ることができません。
どちらもスマホのみの広告ですが、アンカー広告とはスマホの画面の上や下に固定して配置される広告で、モバイル全画面広告は何かをクリックした際に全画面に表示される広告です。
アンカー広告は微妙なところですが、モバイル全画面広告は最も鬱陶しい広告です。次を読みたくて「続きを読む」をクリックしたら全画面に広告が出てきたらイラッとしませんか?
これらは設定で外すことも可能なので、特にモバイル全画面広告は絶対に外しておきましょう。
自動広告設定方法
では、実際の設定方法です。
Googleアドセンスの管理画面で「広告」から「サマリー」を選びます。
広告ユニットを作成する際は上のタブを切り替えていましたが、自動広告はサイトごととなるため、初期表示のままでOKです。
「コードを取得」をクリックすると、自動広告を埋め込むためのアドセンスコードが表示されますが、これについては後述します。
とりあえずここは右下の鉛筆のマークをクリックします。
右上の「自動広告」を「ON」にします。
「広告のフォーマット」を開きます。
ここはひとつひとつ説明します。
まず、「既存の広告ユニットを最適化しますか?」というところですが、広告ユニットを自分で作っている場合、これをONにすると実質的に全てをGoogleに委ねることになってしまいます。「OFF」のままで良いでしょう。
広告のフォーマットに移って「ページ内広告」です。これはディスプレイ広告や記事内広告やインフィード広告を表していると思われます。自動広告はこれらがメインなので「ON」にします。
「関連コンテンツ」が自動で表示されるのはスマホだけですが、いずれにしろ広告ユニットを作る条件を満たしていないと作成することができません。表示されていたら「ON」しておきましょう。
「アンカー広告」はスマホ画面の上か下に固定されて表示される広告です。最近は上に表示されることが多くなったり以前ほど邪魔だと思わなくはなりましたが、私はユーザーの立場なら嫌な広告なので表示しません。
「モバイル全画面広告」は絶対に「OFF」がおすすめです。私がユーザーの立場なら、これが出るサイトを見たいと思いませんしクリックもしません。
これらの設定が終わったら、「サイトに適用」をクリックすれば完了です。
さて、先ほど後述すると書いたアドセンスコードの取得の件ですが、実はこのコードは削除していない限りすでにWordPressに設置されています。
Googleアドセンスを使用するために申請を行っているかと思います。その際のコードと全く同じなのです。
そのためWordPress側では特に何もせずに自動広告が表示されるのですが、逆に自動広告を表示したくない場合は、そのコードを削除しておくことをおすすめします。
なぜなら自動広告をOFFにしているにも関わらず自動広告が表示されるということがあったからです。
どうしてもその原因がわからずに、試しにアドセンス申請コードを削除したら自動広告が消えました。
同様のケースに陥って困っている人も多いようなので、OFFにしているのに表示されてしまう場合はコードを削除するようにしましょう。
なお、アドセンス申請コードは申請が通った時点で削除してしまっても問題はありません。
また、一度「ON」にして自動広告が表示された後、「OFF」にしてから実際に広告が消えるまでに時間がかかります。
私も以前なかなか消えなくて焦ったことがありますが、丸1日待ったら消えました。
まとめ
自動広告はまだ新しい機能であるということもあってか、本当に最適な箇所に広告が表示されるとは今のところ思えません。
しかし、Googleのことなので試験的な運用を経てこれから急速に進化していく可能性も秘めています。
実際、自動広告で収益が上がったという上級者の意見も散見されるようになりました。
私は今のところ自分で広告ユニットを作った方が良いとは思っていますが、このあたりはアドセンスの収支レポートを見ながら判断したいと思います。
次回の記事では「アドセンス収支レポートの見方を解説!おすすめの設定とは?」について説明いたします。
※本記事は、デバイス:スマホ(iPhone7)・ワードプレス バージョン:5.3.3・使用テーマ:賢威8 の動作環境で解説しています。